意外や意外、釣り人からは釣り場開設の申し入れや陳情はなかったそうです。"福島県の粋な計らい"と言ったところでしょうか。
【小名浜港湾建設事務所への問い合わせ回答】
アクアマリンパーク内の釣り開放について、陳情や申し入れなどはありません。アクアマリンパーク内にある「アクアマリンふくしま」(財団法人ふくしま海洋科学館)が開催する企画展の一つとして釣り企画展を計画し、アクアマリンパーク内で釣りインストラクターによる親子釣り教室を予定していることから、検討をはじめたものです。
【福島民友新聞('04年8月26日)の報道記事】
−県が釣り区域開設 来月正式決定
小名浜港2号ふ頭に−
米中枢同時テロに伴った改正SOLAS条約の施行を受け、県はふくしま海洋科学館「アクアマリンふくしま」がある、いわき市小名浜港2号ふ頭に新たに釣り区域を開設する。釣り区域は同ふ頭の先端部役三百メートル区間で、早ければ十月にも開設となる見通し。九月初旬にも関係者会議を開き、正式決定する。条約の施行に伴って、港湾管理者の行政が釣り区域を設けるのは全国でも珍しい試み。
【朝日新聞 福島県版('04年9月4日)の報道記事】
秋が深まるにつれ、サンマ漁に出る漁船の数が増える小名浜漁港。その岸壁には週末ともなると30台ほどの乗用車が詰めかける。家族連れなど100人近い人々が釣り糸をたれ、海に向かって釣りざおがずらりと並ぶ。(中略)県小名浜港湾事務所によると、漁港への一般人の立ち入りを規制する、明文化された規則はないという。しかし、同事務所の佐藤善治管理グループ課長は「漁港は漁業者のための施設。漁業に著しい支障が出れば、規制せざるをえない」。
一方で「閉め出して規制するのは簡単だが、釣る人の楽しみもあるし……」。そこで同事務所では、アクアマリンふくしまのある2号埠頭(ふとう)の東岸に、釣り場を設けることを計画中だ。駐車場やごみなどに配慮し、アクアマリンとも連携して海釣りを楽しめるスペースにしたいという。その開設に向けた関係機関の協議が、6日から始まる。
【福島民報('04年9月11日)の論説記事】
−“釣り特区”マナーで守ろう−
親水空間として年々、来訪者が増えている小名浜港に新たに釣り場が設けられる。港を管理している県小名浜港湾建設事務所が、海洋レクリエーションの普及を掲げて設置、来月から一般開放する。同港では今夏、漁港区に釣り人が押し掛け漁船の水揚げ作業などの邪魔になるトラブルが持ち上がっていたが、新たな釣り場は一連の騒動に終止符を打つ、と受け止められている。(中略)
新設釣り場は、粋な計らいで誕生した全国でも珍しい“釣り特区”ともいえる。だが、1年間の暫定措置だ。釣り人のごみ放置が続けばやむなく閉鎖もあるだろう。マナーを守り釣りを楽しむのか、閉鎖で失うのか。それは釣り人のモラルにかかっている、といえる。
※この論説記事は当コンテンツを参考にされたのかもしれないと思うほど、とりまとめ部分がよく似ています。
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